「勉強したのに忘れてしまう…」発達障害のある中学生が取り組みやすい復習のコツ
「授業では分かったのに、家で同じ問題を解こうとすると手が止まる」
「昨日覚えた英単語が、今日は思い出せない」
「何度も復習しているのに、テスト前にはまた最初から覚え直している」
このようなことが続くと、自分には記憶力がないのではないかと思うかもしれませんが、一度勉強した内容を忘れること自体は珍しくありません。
また、教科書や答えを見て「分かる」ことと、何も見ずに「思い出せる」ことは同じではありません。
復習で大切なのは、もう一度全部読むことではなく、まず何も見ずに思い出せるか試し、思い出せなかったところだけ答えや教科書で確認することです。
その後、少し時間を空けてもう一度思い出します。
この記事では、一般的な学習研究で定着に役立つとされている「思い出す練習」と「間隔を空けた学習」を、中学生が一人でも実行しやすい形にして紹介します。
これは発達障害のある人だけに有効な特別な記憶法ではなく、発達特性によって復習する時期を覚えておくこと、復習する問題を選ぶこと、複数の課題を整理することなどが負担になる場合に、その負担を減らす仕組みを加えた方法です。
次の復習では、教科書を開く前に「昨日、何を習った?」と自分に一問だけ出してみましょう。
そこから復習を始められます。
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「勉強したのに忘れる」は復習のやり方を変えるチャンス

勉強した内容を忘れたときは、最初からすべてやり直す必要はありません。
思い出せなかった場所が分かれば、次に復習する場所を絞れます。
一度覚えただけでは忘れるのは自然なこと
授業中に先生の説明を聞き、「分かった」と感じることは大切ですが、その一回だけで、数日後やテストの日にも同じ内容を必ず思い出せるとは限りません。
新しく学んだ内容は、使わないまま時間がたつと思い出しにくくなることがあります。
これは努力していないからでも、発達障害があって記憶力が低いからでもなく、誰にでも起こり得ることです。
忘れたことに気付いたら、「全部消えた」と考えず、「次に確認する場所が見つかった」と捉えましょう。
「覚えた」と「あとから思い出せる」は同じではない
ノートを読んで内容が分かり、答えを見ながら問題を追って解き方も理解できると、「覚えた」と感じやすくなります。
しかし、その状態では教科書や答えが思い出すための手がかりになっており、テストではその手がかりがありません。
「見れば分かる」から「何も見なくても始められる」へ進むには、資料を閉じた状態で答えようとする練習が必要です。
例えば、数学の解説を読んだ後、解説を閉じて「最初に何をする問題だったか」を言ってみます。
英語なら、日本語訳を隠して英文の意味を説明します。
理科なら、用語を隠して「この実験で変えた条件は何か」を答えます。
全部を再現できなくても、どこまで自力で出てくるかを確かめることが復習の出発点です。
大切なのは忘れないことではなく、思い出す機会を作ること
「二度と忘れないように完璧に覚えよう」とすると一回の復習が長くなり、復習する内容がたまって、始めること自体が負担になる場合があります。
目標を「忘れない」から「何度か思い出す」へ変えてみましょう。
学んだ直後に一回、後で一回、さらに少し間を空けて一回というように、同じ内容を別の時点で取り出してみましょう。
米国教育省の教育科学研究所は、学習内容を時間を空けて扱うことや、小テストなどで思い出す機会を作ることを、学習改善のための方法として紹介しています。
【参考資料】米国教育省教育科学研究所「Organizing Instruction and Study to Improve Student Learning」(英語資料)
ただし、復習の間隔に全員共通の正解があるわけではありません。
教科、難しさ、いつまで覚えておきたいかによって調整が必要です。
最初は「今日習った内容を今日一度思い出す」「次にその教科を勉強するとき、もう一度思い出す」という二回から始めれば十分です。
勉強したことが定着しにくいのはどんなとき?

復習しても覚えられないと感じるときは、勉強時間よりも、復習中に「自力で思い出す場面」があるかを確認しましょう。
教科書やノートを読むだけで復習を終えている
教科書やノートを読み返すことは内容を確認するために役立ちますが、最初から最後まで読むだけでは、自分が何を思い出せるのか分かりにくいことがあります。
目の前に答えが書かれているため、読んでいる間は理解できているように感じるからです。
読むことをやめる必要はなく、読む順番を変えればよいのです。
最初に見出しだけを見て、本文を隠します。
「この見出しの下には、何が書かれていた?」と一つ思い出してから本文を読みます。
授業ノートなら、右側を紙で隠し、左側のキーワードから先生の説明を一文だけ思い出します。
何も出てこなかった場所には、「もう一度読む場所」という意味で「R」を付けます。
最初から全部読み返すのではなく、Rの場所だけを読めば、読む時間を思い出せない内容に使えます。
答えを見ればわかるので「覚えた」と思ってしまう
答え合わせをした直後は答えが頭に残っているため、そのまま同じ問題を解くと、考え方を思い出したのではなく、直前に見た答えを写すように解けることがあります。
そこで、答えを見た後は、少し別の作業を挟みます。
次の問題を解く、ノートを閉じるなど、別の作業を挟めば構いません。
その後、先ほどの問題に戻り、答えを隠して「最初の一手」だけ書きます。
数学なら最初の式、国語なら根拠になる段落、英語なら文の主語と動詞です。
最初の一手が自力で出れば、解説の流れを自分で再開できる可能性が高くなります。
出なければ、まだ「見れば分かる」段階なので、できなかったことを責めず、次回の復習対象に残します。
テスト前にまとめて復習している
テスト前に長時間まとめて勉強すると、同じ内容を続けて見ているため答えが出やすくなり、その日の終わりには覚えたように感じることがあります。
けれども、時間を空けずに何度も答えることと、数日後に手がかりなしで思い出すことは同じではありません。
間隔を空けた学習について多数の研究をまとめたレビューでは、学習を一度にまとめる場合と時間を空けて分ける場合が比較され、間隔が後の記憶成績に関係することが示されています。
【参考資料】Cepedaほか「Distributed Practice in Verbal Recall Tasks(間隔を空けた学習に関する研究レビュー)」(英語論文)
ただし、「授業の翌日、3日後、7日後に必ず復習すればよい」と固定する必要はありません。
まずはテスト前だけに集中させず、授業当日と、次にその教科を開いたときに短い確認を入れます。
内容を分け、別の日にも思い出す機会を作ることがポイントです。
最初から全部やり直して時間が足りなくなる
テスト前に全部忘れているように感じると、問題集の1ページ目からやり直したくなるかもしれません。
しかし、すでに自力でできる問題まで毎回解いていると、苦手な問題へ届く前に時間がなくなります。
最初の一周は、復習というより「仕分け」にします。
答えを見ずに始められた問題には「○」、途中で迷った問題には「△」、始められなかった問題には「×」を付けます。
次の復習では、△と×だけを解きます。
正解したかだけでなく、一人で始められたかも判断に入れるようにしましょう。
たまたま答えが合った問題でも、理由を説明できなければ△にします。
この方法なら、復習するたびに問題の数が減り、残った時間をまだできない内容へ使えます。
発達障害の特性によって復習が難しくなることもある

発達障害があるから忘れやすいと決めつけることはできません。
一方で、特性によっては、復習の計画、選択、切り替え、整理を自分だけで行うことが負担になり、結果として思い出す機会を作りにくい場合があります。
復習するタイミングを忘れてしまう
「後で復習しよう」と考えても、宿題、部活動、食事など別の予定に移るうちに忘れることがあります。
そのため、復習を思い出すことを意思だけに任せず、すでに毎日行う行動につなげます。
例えば、「夕食後に復習する」より、「夕食後に学校のかばんを開いたら、今日の△を一問解く」と決めます。
時間だけでなく、きっかけと行動をセットにするのがポイントです。
スマートフォンを学校や家庭のルール内で使えるなら、「英語を勉強する」ではなく「英単語の△を5個答える」のように、通知に具体的な行動を書きます。
どこを復習すればいいのか選べない
ノート、教科書、問題集、プリントが並ぶと、どれから始めるか決められず、復習を始める前に疲れることがあります。
その場合は、復習の入口を一つに固定します。
「学校のワークの△と×から始める」「授業ノートのRだけを見る」など、自分専用の入口を決めます。
教科ごとに入口を変えても構いません。
数学はワーク、英語は単語カード、理科・社会は授業ノートの見出しという形です。
複数の教材に印が散らばる人は、付箋一枚に「次の復習」を書きます。
「数学P32の4」「英語lesson 3の△」のように、教材名、ページ、問題番号だけを記録するといいでしょう。
勉強内容を別のノートへ写す必要はありません。
付箋は答えをまとめる場所ではなく、次に開く場所を迷わないための案内板です。
一度にたくさん復習しようとして疲れてしまう
復習するものが多いと、「全部終わらせなければ意味がない」と感じることがあります。
特性によっては、たくさんの課題を同時に意識することや、終わりが見えない作業を続けることが負担になる場合もあります。
そこで、最初に「時間」か「個数」のどちらかで終わりを決め、「数学の△を二問」「英単語を五つ」のように区切ります。
問題によって時間が大きく変わるなら、「タイマーが鳴るまで」のように時間で区切ります。
特定の分数を絶対的な基準にする必要はありません。
自分が始めやすく、終わった後にもう一度取り組めそうな量にします。
途中で終わった場合は、次に始める問題へ矢印を付けて閉じ、次回はそこから再開します。
「できた問題」と「まだできない問題」を整理しにくい
問題集に丸とバツだけを付けると、バツの後に解説を読んで理解したのか、何も見ずに解けるようになったのかが分かりにくいため、印を三段階にします。
- 「×」は、答えや解説を確認する必要がある問題
- 「△」は、確認後には分かったが、後日もう一度試す問題
- 「○」は、時間を空けても一人で解けた問題
答え合わせで間違えたら×を付け、解説を理解したら○ではなく△に変えます。
その後、別の時間や日に何も見ずに解けたら○にします。
この順番なら、「分かった」と「あとからできた」を分けられます。
色分けや記号を増やすと負担になる人は、未解決の問題に付箋を残し、解決したら外す方法でも構いません。
覚えたことを残すための復習は「思い出す」ことから始めよう

覚えたことを定着させる復習は、教科書を開く前に、何も見ずに答えようとすることから始めます。
思い出せなかった後に正解を確認するところまでを一組にしましょう。
教科書を開く前に昨日習ったことを思い出してみる
机に向かったら、すぐ教科書を読まずにタイトルや単元名だけを見て、昨日習ったことを一つだけ紙に書くか、声に出します。
数学なら、「比例のグラフはどのような線だったか」など、授業の中心を思い出します。
理科なら、「植物が光合成で取り入れるものは何か」と自分に質問します。
社会なら、出来事の名前だけでなく、「その前に何があり、その後どうなったか」を一つずつ言います。
国語なら、本文を開く前に前回読んだ範囲を一文で説明します。
思い出せなくても失敗ではなく、空白になった部分がその日に確認する場所です。
最初から詳しく説明しようとせず、「用語一つ」「式一つ」「出来事一つ」から始めていきましょう。
答えを見る前に自分で一度答えてみる
復習問題は、採点のためではなく、今どこまで思い出せるかを調べる小さなテストとして使います。
問題を読んだら、すぐ答えのページを開かず、一度だけ自分の答えを出します。
完璧な答えが分からなくても、覚えている部分を書いていきましょう。
英単語なら最初の文字、数学なら使いそうな公式、理科なら関係する用語だけでも構いません。
その後で答えを見て、自分の答えとの差を確認します。
記憶から情報を取り出す検索練習は、単に同じ内容を読み直す場合より、後の保持に役立つことが多くの研究で検討されています。
【参考資料】Roediger・Karpicke「The Power of Testing Memory(思い出す練習と記憶の定着に関する研究)」(英語論文)
ただし、間違った答えをそのまま覚えないために、思い出した後の答え合わせを省かないようにしましょう。
間違えたところだけもう一度確認する
答え合わせの後は、正解を全部写すのではなく、自分の答えと違った部分だけを探します。
例えば、英単語のつづりを一文字だけ間違えたなら、その一文字に下線を引きます。
数学で式は合っていて計算だけ違ったなら、計算した行に×を付けます。
社会の説明で原因は言えたが結果を言えなかったなら、結果だけ教科書で確認します。
修正する範囲を小さくすると、「また全部覚え直しだ」と感じにくくなります。
確認した後、教材を閉じて、間違えた部分だけもう一度答えます。
その場で言えたら△です。
時間を空けた次の確認でも言えたら○に変えます。
「わかった」で終わらず、何も見ずにできるか確かめる
解説を読んで納得した直後は、内容が目の前にあるため「分かった」と感じますが、そこで復習を終えると、翌日に「授業ではわかったのに家で解けない」という状態が起こることがあります。
確認の最後に、教科書、ノート、答えを閉じます。
そして、次のうち一つを行います。
- 用語を見ずに説明する
- 最初の式だけ書く
- 解き方を三つの短い手順で言う
- 白紙に簡単な図を描く
全部をやる必要はありません。
学んだ内容を使う場面に近い方法を一つ選びます。
テストで記述する内容なら書き、口頭で説明できればよい確認なら声に出します。
何も見ずにできたかを確認して初めて、その日の復習を終了します。
復習は「いつやるか」を決めておくと続けやすい

復習は一度にまとめず、授業当日、次の日や次に教材を開くとき、さらに少し間を空けた時点に分けると、思い出す機会を作りやすくなります。
授業を受けた日に短時間だけ振り返る
授業当日の復習では、完璧に覚え直す必要はありません。
教科書やノートを開く前に、今日習った単元名、重要な言葉、最初の解き方を一つ思い出し、その後でノートを開いて合っているか確かめます。
思い出せなかった場所に△を付け、翌日の復習対象にします。
授業当日の目的は、「今日何を習ったか分からない」状態のまま時間を空けないことです。
宿題がその日の授業内容なら、宿題を思い出す練習として使えます。
ノートを見ながら宿題を始める前に、一問だけ何も見ずに取り組んでみましょう。
翌日は「思い出せるか」を確かめる
翌日には、前日に△を付けたものから一つ選び、教科書を読むのではなく、問題を解く、質問に答える、用語を説明するなど、答えを取り出す行動をします。
できたら○へ変え、できなければ答えを確認して△のまま残します。
前日に十問学んだからといって、翌日に十問すべてをやり直す必要はありません。
前日に迷った問題や、テストで重要な問題を優先します。
翌日に時間が取れなければ、その時点で失敗と考える必要はありません。
次にその教科を開いたとき、教材を読む前に△を一問解けば、思い出す機会を作れますよ。
数日後にもう一度問題を解いてみる
一度○になった問題も、少し時間を空けてからもう一度試すと、後から思い出せる状態かを確認できます。
ただし、すべての○をやり直すのではなく、重要な問題や、以前×から△になった問題を選びます。
問題の数字や聞き方が少し違う類題を使うと、答えそのものではなく、考え方を取り出せるかも確かめられます。
具体的な復習間隔は、内容と目標によって変わります。
決めた日にできなかったからといって、最初から予定を作り直す必要はありません。
「次に開いたとき、答えを見る前に思い出す」というルールが残っていれば再開できます。
テスト前は最初から全部やり直さない
テスト前は、新しく勉強する時間ではなく、残っている△と×を減らす時間にします。
普段から印を付けていれば、何を復習すればいいかわからない状態を防げます。
復習のタイミングと目的は、次のように整理できます。
| タイミングの例 | 最初にすること | 残すもの |
| 授業当日 | 今日習ったことを一つ思い出す | 思い出せなかった内容に△ |
| 翌日または次に教材を開くとき | △を何も見ずに答える | まだできない△ |
| 少し間を空けた後 | 重要な△や元×の問題を再確認する | 再び止まった問題 |
| テスト前 | 残っている△と×から始める | 最後に質問する内容 |
この表は全員に同じ日程を求めるものではありません。
「思い出す日を一回で終わらせず、時間を空けて複数回作る」ための例です。
「何を復習すればいいかわからない」をなくす仕組みを作ろう

何を復習するかは、その場で毎回考えず、問題を解いた時点で次回の対象を決めておくと迷いにくくなります。
間違えた問題に印を付けておく
答え合わせをしたら、間違えた問題番号に×を付けます。
ただし、×だけでは何を間違えたか分からないため、横に一文字だけ原因を残します。
「語」は言葉や用語、「手」は解き方や手順、「計」は計算、「読」は問題の読み取りです。
例えば「×計」なら、考え方ではなく計算を再確認する問題だと分かります。
詳しい反省文を書く必要はありません。
次に開いた自分が、どこを確かめればよいか分かる長さで十分です。
問題を別の復習ノートへ丸ごと写すより、元の問題集に印を付けた方がすぐ再開できる人もいます。
一人で解けなかった問題だけ残しておく
正解した問題でも、途中で答えやノートを見た場合や、人にヒントをもらって解けた場合は、復習対象に残します。
正解か不正解かではなく、「一人で、何も見ずに始められたか」で判断します。
一人で始められたが途中で止まった問題は△です。
最初の一手から分からなかった問題は×です。
答えまで出せた問題は○です。
この基準なら、偶然正解した問題を「もう大丈夫」と判断することを防げます。
また、答えは間違えたけれど解き方は合っていた問題を、全部分からない問題としてやり直さずに済みます。
できるようになった問題は復習の対象から外す
何も見ずに解けた問題は、次の短い復習から外します。
「できる問題も続けないと不安」と感じる場合は、完全に消さず、○の問題をまとめて確認する日まで保留にします。
普段は△と×だけ、週末やテスト前には○からも数問だけ抜き出す方法です。
毎回すべてをやる対象から外し、少し間を空けた確認へ移します。
復習対象が減る様子を見えるようにしたい人は、付箋を移動させます。
×の問題は赤い欄、△は黄色い欄、○になったら付箋を外します。
復習する問題を増やしすぎない
印を付けた問題が多すぎると、復習リストを見るだけで疲れることがあります。
その場合は、次回に行う問題数を先に制限します。
「次は×を二問」「英単語の△を五つ」のように、自分が取り組める量を選びます。
残りを捨てるのではありません。
次回の箱と、後で行う箱に分けます。
どれを先にするか迷ったら、次の授業で使う内容、先生が重要だと言った内容、同じ間違いを繰り返した内容の順で選びます。
一回で復習を終わらせようとせず、次に思い出す対象を少しずつ送る仕組みにしていきましょう。
復習しているのに覚えられないときは、やり方を見直そう

何度も勉強しているのに忘れるときは、回数だけを増やさず、「思い出しているか」「何につまずいているか」「一人で解決できる内容か」を確認します。
同じ方法を何度も繰り返していないか確認する
英単語を何度も書いているのに思い出せないなら、同じ書き写しを増やす前に、日本語を見て英語を答えているか確認します。
数学の解説を何度も読んでいるなら、解説を閉じて最初の式を書けるか試し、社会のノートを何度も眺めているなら、見出しから内容を一文で説明してみましょう。
読む、写す、線を引くといった方法が悪いわけではありませんが、それだけで終わると、自力で取り出せるかを確認できません。
「入力する勉強をしたら、最後に一回だけ出す」と決めましょう。
教科書を読んだら閉じて一つ言う。
解説を写したら隠して一行だけ再現する。
この一回を加えるだけでも、復習の役割が変わりますよ。
「覚えていない」のか「問題で使えない」のかを分けて考える
公式を言えるのに問題を解けない場合は、公式を覚えていないのではなく、どの場面で使うかを判断できていない可能性があります。
同じように、英単語の意味を言えるのに長文を読めない場合は、単語ではなく、文の中での使われ方や文法で止まっているのかもしれません。
そこで、問題を次の二段階で確認します。
まず、「必要な言葉、公式、事実を何も見ずに言えるか」を試します。
次に、「それをこの問題でなぜ使うか」を説明します。
一段階目で止まれば、思い出す復習が必要です。
二段階目で止まれば、類題を比べたり、使う条件を確認したりする練習が必要です。
何でも「覚えていない」と判断して同じ暗記を繰り返さないことが大切です。
一人で何度やってもわからないところは先生に聞く
答えを確認しても、何を思い出せばよいのか分からない問題は、復習回数を増やすだけでは進みにくいでしょう。
同じ問題が二回以上×になった、解説の意味が分からない、覚えている知識を問題で使えないといった場合は、質問する対象にします。
回数は絶対的な基準ではなく、「同じ方法では進まない」と気付くための目安です。
先生には、問題と印を見せて、次のように伝えます。
「公式は言えますが、この問題で使う理由が分かりません」
「答えを読めば分かりますが、閉じると最初の一手が出ません」
「昨日は解けましたが、今日はこの行から進めません」
何が分からないかを完璧に説明できなくても構いません。
「一人でどこまでできたか」を見せれば、必要な説明を受けやすくなります。
先生に聞いた後は、答えを写して終わらず、その日のうちか次に教材を開いたときに、何も見ず最初の一手をもう一度試します。
まとめ
勉強したのに忘れることは、一度の学習が無駄だったという意味ではありません。
教科書や答えを見て分かる状態と、何も見ずにあとから思い出せる状態は違います。
復習では、最初からもう一度読む前に、まず自分で答えてみましょう。
思い出せなかったところだけ確認し、教材を閉じてもう一度答えます。
その場でできた問題は△、少し時間を空けても一人でできた問題は○にします。
次の復習では、△と×だけから始めます。
復習するタイミングがわからない場合は、授業当日に一度、翌日または次にその教科を開いたときに一度、さらに少し間を空けて一度というように、思い出す機会を分けるとよいでしょう。
全員に共通する決まった日数に従う必要はありません。
「何を復習すればいいかわからない」ときは、問題集の印を次回の案内にし、一人でできた○は毎回の復習から外して、まだできない△と×だけを残します。
何度やっても同じ場所で止まる場合は努力不足ではないため、「覚えていない」のか、「覚えた知識を問題で使えない」のかを分け、必要なら先生に問題を見てもらいましょう。
そして、次の復習では、教科書や答えを開く前に、「何も見ずに、どこまで思い出せる?」と試すことから始めましょう。
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