提出物が終わらないのはなぜ?発達障害のある中学生がつまずきやすい理由と取り組み方
提出物がなかなか終わらなくて困っていませんか。
テスト前にワークが溜まっている、レポートを出せずに焦っている、期限を守れずに先生に注意される。
そんな経験を繰り返していると、自分がだめな人間だと感じてしまうかもしれませんね。
でも、努力していないわけではありません。
提出物が終わらないのは、やる気がないからではなく、どこかで止まってしまうからです。
そして止まる場所には、発達障害の特性が関係していることがあります。
この記事では、提出物に取り組むときにどこで止まりやすいのか、そしてどうすれば少しでも動き出せるのかを具体的に説明します。
完璧に終わらせる方法ではなく、今日から少しでも手をつけられるようになる方法を紹介していきます。
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目次
提出物が終わらなくなるのはどこで止まっているからか
― 発達障害のある中学生がつまずきやすいポイント

提出物が終わらないとき、多くの人は「やる気がない」「サボっている」と思われがちです。
でも実際には、やろうとしているのに体が動かない、始めようとすると頭が真っ白になる、そんな経験をしている人も多いのではないでしょうか。
提出物が終わらないのは、取り組む途中のどこかで止まってしまっているからです。
その止まる場所は人によって違いますが、発達障害のある中学生の場合、いくつかの共通したパターンがあります。
手をつける前に考えすぎて止まっている理由
提出物を目の前にして、まず何から始めればいいのか考え込んでしまうことはありませんか。
「数学のワークを開いて、何ページあるのか確認して、このペースだと何日かかるのか計算して、今日は何時間やればいいのか考えて、気づいたら30分以上経っていた」
発達障害の特性として、物事を始める前に全体を把握しようとする傾向があります。
計画を立てることは大切ですが、計画に時間がかかりすぎて、肝心の作業に入れなくなってしまうのです。
また、どこから手をつけるべきか、どの順番でやるべきか、どのやり方が正しいのか、そういったことを考えすぎて動けなくなることもあります。
手をつける前の段階で止まっている場合、問題はやる気ではなく、始めるための準備が複雑すぎることにあります。
完成形を想像しすぎて動けなくなっている理由
提出物を見たとき、完成した状態を想像してしまって、そこまでの道のりが長すぎて絶望的な気持ちになることはありませんか。
白紙のワークを見て、全部埋まった状態を想像すると、とてもじゃないけど終わらない気がして、最初の一問にも手がつけられなくなってしまいます。
発達障害の特性として、全体を一度に把握しようとする傾向や、細かいステップに分けることが苦手な傾向があります。
そのため、提出物全体を一つの大きな塊として見てしまい、完成までの距離が遠すぎて動けなくなってしまうのです。
また、完璧に仕上げなければいけないという思いが強いと、中途半端な状態で終わることが許せなくなります。
全部終わらせられないなら、最初から手をつけない方がいいと感じてしまうこともあります。
叱られる場面を先に思い浮かべて止まってしまう理由
提出物をやろうとすると、先生に怒られる場面や、友達に遅れている自分を想像してしまうことはありませんか。
まだ始めてもいないのに、提出できなかったときのことを先に考えてしまって、やる前から疲れてしまいます。
過去に提出物を出せなかったとき、先生に注意されたり、保護者に叱られたりした経験があると、提出物に向かうこと自体が怖くなってしまいます。
発達障害の特性として、過去の嫌な体験が記憶に強く残りやすい傾向があります。
そのため、提出物を見るだけで、その時の感情がよみがえってしまうのです。
また、結果を先に予測しすぎる傾向もあります。
どうせ終わらない、どうせ怒られる、そういった予測が先に立ってしまい、実際に取り組む前に諦めてしまいます。
提出物に向かう前にやることをここまで小さくする
― 動き出せないときの考え方

提出物に取り組めないとき、多くの人は「もっとやる気を出さなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と考えます。
でも、やる気や頑張りで解決しようとすると、余計に動けなくなることがあります。
大切なのは、やることを小さくすることです。
ここでは、提出物に向かう前の段階で、どこまで小さくすればいいのかを具体的に説明します。
全部やるを考えず最初の1分だけを決める
提出物に取り組むとき、「今日はここまでやる」「何ページやる」と決めると、それが重荷になることがあります。
目標が達成できなかったときに、自分を責めてしまったり、次の日もやる気が出なくなったりします。
そこで、最初の1分だけを決めるという方法があります。
1分間だけワークを開いて眺める、1分間だけ教科書を読む、それだけでいいと決めます。
1分やったら、そこで終わってもいいし、続けられそうなら続けてもいい。
この方法の良いところは、1分なら失敗しないという安心感です。
どんなに調子が悪くても、どんなに疲れていても、1分なら何とかなると思えます。
そして実際に1分やってみると、意外と続けられることも多いのです。
最初の1分を決めるときのポイントは、その1分で何をするかを具体的にすることです。
「とりあえず1分やる」ではなく、「ワークを開いて最初のページを見る」「問題文を1つ読む」など、行動を明確にします。また、1分やったら必ず終わっていいと自分に許可することも大切です。
今日やるページ数ではなく触れるだけにする
提出物に取り組むとき、「今日は5ページやる」「この単元を終わらせる」といった目標を立てると、達成できなかったときに挫折感を味わってしまいます。
そこで、やるページ数を決めず、触れるだけにするという方法があります。
触れるというのは、ワークを開く、ページをめくる、問題文を読む、そういった行動のことです。
答えを書かなくてもいい、解けなくてもいい、ただ触れるだけでいいと決めます。
この方法の良いところは、失敗がないことです。
触れるだけなら、どんな状態でもできます。
疲れていても、集中できなくても、とりあえず触れることはできます。
触れるだけにするときのポイントは、本当に触れるだけで終わってもいいと思うことです。
触れたら自然に解きたくなるはず、そう期待してしまうと、期待外れだったときに落ち込んでしまいます。
触れた回数を数えるのもいい方法です。
今日は3回ワークを開いた、今日は2回問題文を読んだ、そうやって回数を記録すると、何もしていないわけではないという実感が持てます。
できたかどうかは時間ではなく行動で判断する
提出物に取り組んだあと、「今日は30分やった」「今日は1時間やった」と時間で判断すると、長くやらなければ意味がないと感じてしまったり、短い時間しかできなかったときに自分を責めてしまったりします。
そこで、できたかどうかを時間ではなく行動で判断するという方法があります。
今日はワークを開いた、今日は名前を書いた、今日は1問だけ解いた、そうやって具体的な行動で判断します。
この方法の良いところは、短い時間でも価値があると思えることです。
5分しかやれなかったとしても、その5分でワークを開いて問題を見たなら、それは立派な行動です。
行動で判断するときのポイントは、できるだけ小さな行動を数えることです。
問題を解いた、ではなく、問題文を読んだ、答えを書こうとした、消しゴムで消した、そういった細かい行動まで数えます。また、できなかったことではなく、できたことだけを記録するのも大切です。
今日からできる提出物の始め方
― 動けない日でも実行できる具体策

提出物に取り組むための考え方がわかったところで、今日からできる具体的な始め方を紹介します。
ここで紹介する方法は、どれも特別な準備は必要ありません。
提出物を机に出して開くだけで終わっていい
提出物を始めるとき、多くの人は問題を解くことから始めようとします。
でも、問題を解くことを始まりにすると、始めるハードルが高くなってしまいます。
そこで、提出物を机に出して開くだけで終わってもいいという始め方があります。
カバンから出す、机の上に置く、開く、そこまでやったら今日は終わり。
この方法の良いところは、確実にできることです。
どんなに疲れていても、どんなにやる気が出なくても、カバンから出して開くことはできます。
そして明日も同じように出して開く。
それを何日か続けていると、開いたついでに少し見てみようかなという気持ちが出てくることがあります。
提出物を机に出して開くときのポイントは、開いたあとすぐに閉じてもいいことです。
開いたら何か書かなきゃ、開いたら読まなきゃ、そう思うと開くこと自体が重くなります。
開く時間を決めるのもいい方法です。
朝起きたら開く、学校から帰ったら開く、夕食後に開く、そうやって習慣にすると、開くこと自体が自然になってきます。
名前を書く・ページ数を見るだけで区切る
提出物を開いたあと、何をすればいいかわからなくなることがあります。
問題を解こうとしても手が止まる、どこから始めればいいか決められない、そんなときは、もっと小さな行動から始めます。
名前を書く、ページ数を見る、そういった小さな行動だけで区切るという方法があります。
今日は名前を書いただけ、今日はページ数を数えただけ、それで終わっていい。
この方法の良いところは、確実に進んでいることです。
名前を書けば、少なくとも白紙ではなくなります。
ページ数を見れば、全体の量がわかります。
小さな一歩ですが、何もしないよりは確実に前に進んでいます。
名前を書くときのポイントは、書く場所を探すことも行動に含めることです。
名前欄を探す、日付を確認する、そういったことも立派な作業です。
ページ数を見るときは、数えるだけで終わってもいいし、数えたことを紙に書いておいてもいいでしょう。
途中でやめる前提で始める
提出物に取り組むとき、「今日はここまでやる」「途中で投げ出さない」と決めてしまうと、プレッシャーになることがあります。
最後までやらなきゃいけないと思うと、始めること自体が重くなってしまいます。
そこで、途中でやめる前提で始めるという方法があります。今日は途中で絶対やめる、どこまでやったらやめるかは決めない、疲れたらすぐやめる、そういう前提で始めます。
この方法の良いところは、始めるときの気持ちが軽くなることです。
途中でやめてもいいとわかっていると、とりあえず始めてみようかなと思えます。
途中でやめる前提で始めるときのポイントは、やめるタイミングを自分で決めることです。
疲れた、集中できない、他のことを考え始めた、そういったサインを感じたら、すぐにやめていい。
また、やめるときに次の始め方を決めておくのもいい方法です。
ここまでやったから、次はこのページから、とか、次は名前を書くところから、とか、小さな目印を残しておくと、次に始めやすくなります。
止まってしまったときの立て直し方
― 提出物に戻れなくなったときの対処法

どんなに小さく始めても、止まってしまうことはあります。
1日できない日、何日も手をつけられない期間、そういったことは誰にでも起こります。
大切なのは、止まったことを責めるのではなく、どうやって立て直すかです。
1日できなかったら次の日は同じ場所から再開する
提出物に取り組めない日があると、次の日はもっとやらなきゃと思ってしまうことがあります。
昨日できなかった分も今日やろう、そう考えてしまいます。
でも、できなかった分を取り戻そうとすると、さらに重くなって動けなくなります。
そこで、1日できなかったら次の日は同じ場所から再開するという方法があります。
昨日やろうとしていたこと、昨日やめたところ、そこからもう一度始める。
できなかった分を取り戻そうとせず、同じ場所に戻るだけです。
この方法の良いところは、罪悪感を感じなくていいことです。
1日休んだからといって、次の日に倍やる必要はありません。
同じ場所から始めればいい。そう思えると、1日できなかったことへの罪悪感が減ります。
同じ場所から再開するときのポイントは、できなかった日のことを考えないことです。
なぜできなかったのか、どうすればできたのか、そういったことを考え始めると、また動けなくなります。理由は考えず、ただ同じ場所に戻る。
また、同じ場所から再開するということは、進んでいないということではありません。
1日休んだあとに同じ場所から始められたなら、それは立て直しができたということです。
止まらずに進むことよりも、止まっても戻れることの方が大切です。
途中で止まったページに印をつけて終わる
提出物に取り組んでいて、途中で止まってしまったとき、そのままカバンにしまってしまうことがあります。
でも、次に開いたときに、どこまでやったのかわからなくなって、また最初から確認する羽目になります。
そこで、途中で止まったページに印をつけて終わるという方法があります。
付箋を貼る、ページの端を折る、鉛筆で小さく印をつける、何でもいいので、ここまでやったという印を残します。
この方法の良いところは、次に始めるときに迷わないことです。
印がついているページを開けば、すぐに続きから始められます。
どこまでやったか思い出す時間が減るので、再開するときの負担が小さくなります。
印をつけるときのポイントは、できるだけ目立つ印にすることです。
小さすぎる印だと、次に開いたときに見つけられません。
また、印をつけるときに、そのページで何をしたかを簡単にメモしておくのもいい方法です。
「ここまで読んだ」「次はこの問題から」と書いておくと、次に始めるときの道しるべになります。
できなかった理由を考えず作業だけ戻す
提出物に取り組めなかったとき、なぜできなかったのか理由を考えてしまうことがあります。
やる気がなかったから、サボってしまったから、そうやって自分を責めてしまいます。
そこで、できなかった理由を考えず、作業だけ戻すという方法があります。
理由は考えない、反省もしない、ただカバンから出して机に置く。それだけをします。
この方法の良いところは、負担が少ないことです。
理由を考え始めると、自分を責めたり、落ち込んだりして、余計に動けなくなります。
でも、理由を考えずに作業だけ戻すなら、感情に引っ張られずに動けます。
作業だけ戻すときのポイントは、本当に作業だけにすることです。
カバンから出す、机に置く、開く、そこまでやったら終わり。また、作業を戻すことを毎日の習慣にするのもいい方法です。
できてもできなくても、とりあえず机に出す。
それを習慣にすると、できない日でも提出物との接点が保たれます。
先生にどう見られるかが怖いときの考え方
― 叱られる不安で動けなくなる場合

提出物に取り組めないとき、先生にどう思われるか気になって動けなくなることがあります。
ちゃんとやっていないと思われたくない、評価を下げられたくない、そういった不安が大きくなりすぎると、かえって提出できなくなってしまいます。
完成していなくても出せる状態を作る
提出物は完成させてから出すもの、そう思っていると、完成していない状態で提出することに強い抵抗を感じます。
でも、完成していなくても出せる状態にしておくことは大切です。
完成していなくても出せる状態というのは、名前が書いてある、途中まで埋まっている、空欄があっても形になっている、そういった状態のことです。
全部終わっていなくても、少しでも手をつけた跡があれば、それは出せる状態です。
この考え方の良いところは、提出のハードルが下がることです。
全部終わらせなくても出せると思えると、とりあえず少しだけやってみようという気持ちになれます。
そして少しでも手をつければ、完全な未提出よりはずっといい状態になります。
完成していなくても出せる状態を作るときのポイントは、形だけでも整えることです。
名前を書く、日付を書く、問題番号を書く、そういった形を整えるだけでも、全く何もしていない状態とは違って見えます。
途中までやったということが伝わるように工夫するのもいい方法です。
全部終わらせるより途中まで形を残す
提出物に取り組むとき、全部終わらせることを目標にすると、終わらなかったときに何も出せなくなってしまいます。
でも、全部終わらせることよりも、途中まで形を残すことの方が大切な場合があります。
途中まで形を残すというのは、最初の数ページだけでも丁寧にやる、わかる問題だけでも埋める、答えがわからなくても考えた跡を残す、そういったことです。
全部埋まっていなくても、途中まで形が残っていれば、何もしていないわけではないことが伝わります。
この考え方の良いところは、完璧を求めなくていいことです。
全部終わらせようとすると、途中でできなくなったときに全てが無駄に感じてしまいます。
でも、途中まで形を残すことを目標にすれば、どこまでやっても無駄にはなりません。
途中まで形を残すときのポイントは、最初のページを特に丁寧にすることです。
最初のページだけでもしっかり埋まっていると、そのあとが空欄でも、やろうとしたことが伝わりやすくなります。
また、飛び飛びでもいいので、できる問題から埋めていくのもいい方法です。
出せなかった場合でも何をしたかを言えるようにする
どんなに頑張っても、期限までに提出できないことはあります。
そんなとき、何も言わずにいると、何もやっていないと思われてしまいます。
でも、何をしたかを言えるようにしておけば、全く違う印象になります。
何をしたかを言えるようにするというのは、名前を書いたこと、ページ数を確認したこと、途中まで解いたこと、わからない問題を調べようとしたこと、そういった事実を自分で把握しておくことです。
この考え方の良いところは、自分を守れることです。
提出できなかったときに、先生に「何もやっていないのか」と聞かれても、「名前は書きました」「最初の5ページはやりました」と答えられれば、少なくとも努力の跡は認めてもらえます。
何をしたかを言えるようにするときのポイントは、毎日小さくてもいいので記録をつけることです。
今日は開いた、今日は名前を書いた、今日は1問だけ解いた、そうやって記録しておくと、何をしたかを思い出せます。
また、できなかった理由ではなく、何をしたかだけを伝えることも大切です。
もし先生が理解してくれない場合でも、次回から相談しやすくする入口を作ることはできます。
「次はもう少し早く相談します」と伝えておくと、次の機会に声をかけやすくなります。
内申や評価が気になるときに優先すること
― 提出物と成績評価の考え方

中学生にとって、内申点や成績評価は進路に関わる大切なものです。
提出物が評価に影響すると聞くと、完璧に出さなければと焦ってしまいます。
でも、その焦りが逆に提出を難しくすることもあります。
未提出と途中提出は同じ扱いではない
提出物を出せなかったとき、途中までしかできていないなら出さない方がいいと考えてしまうことがあります。
でも、多くの場合、未提出と途中提出は同じ扱いではありません。
未提出というのは、何も提出していない状態です。途中提出というのは、完成していなくても何かを提出した状態です。
評価としては、途中提出の方が未提出よりも良い評価をもらえることが多いのです。
この考え方の良いところは、完璧でなくても出す意味があることです。
全部終わっていなくても、途中まででも出せば、少なくとも未提出よりは評価されます。
そして途中まで出す経験を重ねていくと、少しずつ提出できる量が増えていきます。
未提出と途中提出の違いを意識するときのポイントは、先生がどこを見ているかを知ることです。
多くの先生は、完成度だけでなく、取り組もうとした姿勢も見ています。
途中までしかできていなくても、やろうとした跡が見えれば、それは評価につながります。
量より取り組んだ形が残るかを見る
提出物の評価を考えるとき、どれだけの量をやったかが大切だと思いがちです。
でも、実際には、量よりも取り組んだ形が残っているかの方が重要な場合があります。
取り組んだ形というのは、名前や日付が書いてある、問題文に線を引いてある、途中まで書いた答えが残っている、わからない問題に印がついている、そういったことです。
量は少なくても、取り組んだ形が残っていれば、努力したことが伝わります。
この考え方の良いところは、完成度の呪縛から解放されることです。
全部埋めなくても、取り組んだ形が残っていればいい。
そう思えると、少しずつでも手をつけようという気持ちになれます。
量より形を重視するときのポイントは、丁寧に取り組むことです。
一つ一つの問題を雑に大量にこなすより、少しでも丁寧に取り組んだ跡を残す方が、評価につながることがあります。
また、途中経過を残すことも大切です。間違えた答えを消さずに残しておく、考えた跡を消さずに残しておく、そうすると、どこまで考えたかが伝わります。
一度の評価で全てが決まるわけではない
提出物を出せなかったとき、もう内申点は終わりだ、進路に影響すると絶望的な気持ちになることがあります。
でも、一度の提出物で全てが決まるわけではありません。
成績評価は、複数の提出物やテスト、授業態度などを総合して決まります。
一つの提出物を出せなかったからといって、すぐに全てが決まるわけではないのです。
そして、次の提出物でしっかり出せば、挽回できることもあります。
この考え方の良いところは、一度の失敗で諦めなくていいことです。
今回出せなくても、次があります。
今回途中までしか出せなくても、次はもう少し多く出せるかもしれません。
一度の評価にこだわりすぎず、長い目で見ることが大切です。
一度の評価にこだわりすぎないためのポイントは、今できることに集中することです。
過去の提出できなかった課題のことを考えても、今は変えられません。
今、目の前にある提出物に少しでも手をつけることが、次につながります。
また、先生に相談することも一つの方法です。
提出できなかった理由や、今後どうすればいいかを相談すれば、先生も配慮してくれることがあります。
黙っているより、困っていることを伝える方が、評価だけでなく支援も得られやすくなります。
提出物は一度で終わらせなくていい
― 続けるための現実的な向き合い方

ここまで読んできて、提出物に取り組むことが少し楽に感じられるようになったでしょうか。
最後に、提出物との向き合い方で最も大切なことをお伝えします。
それは、提出物は一度で終わらせなくていいということです。
今日は触るだけ、明日は少し進めるでいい
提出物に取り組むとき、今日中に終わらせなきゃと思ってしまいがちです。
でも、一度で終わらせようとすると、始めることすらできなくなってしまいます。
今日は触るだけ、明日は少し進める、そういう段階を踏んでいくことが大切です。
今日はカバンから出して開くだけ、明日は名前を書く、明後日は1問だけ解く、そうやって少しずつ進めていけばいいのです。
この考え方の良いところは、毎日のハードルが低くなることです。
今日は触るだけでいいと思えば、始められます。
明日は少し進めればいいと思えば、続けられます。
今日は触るだけと決めるときのポイントは、本当に触るだけで終わってもいいと思うことです。
触ったらもっとやりたくなるはず、そう期待しないことです。
また、触るだけの日と、少し進める日を交互にしてもいい。毎日同じペースで進めなくてもいいのです。
調子が悪い日は確認だけの日にする
提出物に取り組もうとしても、調子が悪い日はあります。
疲れている日、気分が乗らない日、他に気になることがある日、そんな日に無理に問題を解こうとしても、うまくいきません。
調子が悪い日は、確認だけの日にするという方法があります。
どこまでやったか確認する、次に何をするか確認する、ページ数を確認する、そういった確認だけで終わっていい日にします。
この考え方の良いところは、調子が悪い日でも提出物との接点を保てることです。
何もしない日が続くと、提出物から遠ざかってしまいます。でも、確認だけでもしていれば、完全には離れずに済みます。
確認だけの日にするときのポイントは、確認したことを記録することです。
今日は何ページまで進んだか確認した、次はこの問題からやると確認した、そうやって記録しておくと、確認しただけでも意味があったと思えます。
自分が止まりにくいやり方を残していく
提出物に取り組んでいると、うまくいく日とうまくいかない日があります。
うまくいった日のことを思い出して、自分が止まりにくいやり方を見つけることが大切です。
自分が止まりにくいやり方というのは、朝やった方が続いた、夜やった方が続いた、音楽を聴きながらやった方がよかった、誰かと一緒にやった方がよかった、そういった自分に合った方法のことです。
この考え方の良いところは、自分だけのやり方が見つかることです。
他の人がうまくいく方法が、自分に合うとは限りません。
自分が実際にやってみて、うまくいったやり方を残していくことが、長く続けるコツです。
自分が止まりにくいやり方を見つけるときのポイントは、うまくいったときの状況をメモすることです。
今日はうまくいった、何が良かったのか、そうやって記録していくと、共通点が見えてきます。
また、うまくいかなかったときの状況もメモしておくと、避けるべきことがわかります。
まとめ
提出物が終わらないのは、あなたの努力が足りないからではありません。
どこかで止まってしまうから、終わらないのです。
そして止まる場所がわかれば、そこを乗り越える方法も見つかります。
この記事で紹介した方法は、どれも今日からできる小さなことばかりです。
全部やる必要はありません。
一つだけでもいいので、できそうだと思ったことから試してみてください。
提出物を机に出して開くだけ、名前を書くだけ、それだけでも立派な一歩です。
完璧に終わらせることよりも、少しでも手をつけることの方が大切です。
そして少しでも手をつければ、完全な未提出よりずっといい状態になります。
途中で止まっても大丈夫です。
また同じ場所から始めればいいだけです。
一度で終わらせなくてもいいし、毎日同じペースで進めなくてもいい。
今日は触るだけ、明日は少し進める、それでいいのです。
提出物と向き合えるようになること、少しでも楽に取り組めるようになること、それを願っています。
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