2学期のスタートはこれが肝心!発達障害のある中学生が無理なく過ごすためのアドバイス

中学校の2学期は、1学期とは大きく様子が変わる時期です。
主要教科を中心に学習内容が難しくなり、学校行事も増える中で、発達障害のある中学生にとっては特に気をつけたいポイントがたくさんあります。
この記事では、2学期を無理なく過ごすために知っておきたい特徴や、各学年の学習ポイント、そして日々の学習リズムの作り方について詳しく解説します。
自分の特性を理解しながら、2学期を上手に乗り切っていきましょう。
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目次
1学期とちがう2学期の特徴を知ろう

学習内容が一気に難しくなる時期
2学期は、主要教科を中心に学習内容が一段と発展し、難しく感じやすい時期です。
1学期で基礎を固めた上で、より複雑で抽象的な内容に入っていきます。
数学では計算だけでなく文章題や図形の証明が増え、英語では単語を覚えるだけでなく文法のルールを組み合わせて使う場面が多くなります。
理科では、実験で観察したことを数式やグラフで整理したり、社会では暗記だけでなく歴史の流れを理解する必要が出てきます。
発達障害のある中学生にとって、この急激な変化についていくのは簡単ではありません。
特に、一度に複数の情報を処理することや、抽象的な概念を理解することが苦手な場合、2学期の学習内容は大きな壁に感じられるかもしれません。
具体的な難しさの例
- 数学の文章題では、文章を読んで必要な情報を取り出し、それを式に変換する複数の作業が必要
- 英語では、主語、動詞、時制などを同時に考えながら文を作る必要がある
- 理科では、実験で観察したことと教科書の理論を結びつけて理解する必要がある
行事やテストが増えて落ち着きにくい2学期
2学期は学習面だけでなく、学校生活全体が忙しくなります。
文化祭や体育祭などの大きな行事があり、定期テストも1学期より範囲が広くなる傾向があり、内容も発展的になります。
発達障害のある中学生の中には、環境の変化や予定の変更に敏感な人も多くいます。
普段の授業が行事の準備で変更になったり、いつもと違う時間割になったりすることで、集中力が続かなくなったり、不安を感じたりすることがあります。
また、行事とテスト勉強を同時に進めなければならない状況では、どちらを優先すべきか判断に迷うこともあるでしょう。
時間の管理や優先順位をつけることが苦手な場合、この時期は特にストレスを感じやすくなります。
2学期に起こりがちな困りごと
- 行事の準備で授業時間が変更になり、集中できない
- テスト範囲が広すぎて、どこから手をつけていいかわからない
- 行事とテスト勉強の両立ができず、どちらも中途半端になってしまう
無理なく過ごすために「見通し」をもつことが大切
2学期を無理なく過ごすためには、「見通し」をもつことが特に重要です。
見通しとは、これから何が起こるか、いつ何をすればよいかを前もって知っておくことです。
発達障害のある中学生にとって、予測できない状況や急な変更は大きなストレスの原因になります。
反対に、先の予定がわかっていて、自分なりの準備ができていれば、同じ状況でも落ち着いて取り組むことができます。
見通しをもつためには、学校から配られる年間予定表や月間予定表を確認し、テストや行事の日程を早めに把握しておくことが大切です。
また、各教科でどんな内容を学ぶ予定なのかも、教科書の目次を見て確認しておくとよいでしょう。
中学1年生・2学期の学習ポイント

数学 ― 方程式・比例と反比例でつまずかないために
中学1年生の2学期には、多くの学校で方程式や比例・反比例の単元が学習されることが一般的です。
これらは中学数学の基礎となる重要な内容で、ここでつまずいてしまうと、その後の学習に大きく影響します。
方程式では、文字を使った式を扱います。
これまでの算数では具体的な数字だけを使っていましたが、「x」や「y」といった文字が登場することで、抽象的な思考が必要になります。
発達障害のある中学生の中には、この抽象化に時間がかかる人も多いので、焦らずじっくり取り組むことが大切です。
比例と反比例では、グラフを読み取ったり、表から規則性を見つけたりする作業が中心になります。
視覚的な情報処理が苦手な場合は、グラフを見ても関係性がすぐには理解できないかもしれません。
学習のコツ
- 方程式は、具体的な数字を代入して確かめる習慣をつける
- 比例・反比例は、身の回りの例(距離と時間、人数と一人分の量など)と結びつけて理解する
- グラフは方眼紙を使って実際に点を打ち、線を引く練習をする
英語 ― 三人称単数・疑問文の理解を固める
中学1年生の英語では、多くの学校で三人称単数現在形と疑問文の作り方が学年で学ぶ代表的な内容として扱われます。
これらは英語の基本的な文法ルールですが、日本語にはない概念なので、理解に時間がかかることがあります。
三人称単数では、主語が「he」「she」「it」の時だけ動詞に「s」をつけるというルールを覚える必要があります。しかし、このルールを覚えても、実際に文を作る時に忘れてしまうことがよくあります。
疑問文では、語順が大きく変わります。
平叙文では「主語+動詞」の順番ですが、疑問文では「Do+主語+動詞」の順番になります。
この語順の変化に慣れるまでには、繰り返し練習が必要です。
学習のコツ
- 三人称単数は、主語を意識して声に出して練習する
- 疑問文は、平叙文から疑問文への変換練習を数多く行う
- 文法ルールは、例文と一緒に覚える
- 間違いを恐れず、積極的に英文を声に出して読む
理科 ― 光や音など、実験と計算が結びつく単元
中学1年生の理科では、多くの学校で光や音の性質について学習する傾向があります。
これらの単元では、実験結果を図やグラフ、場合によっては簡単な式で整理する必要があり、感覚的な理解と論理的な思考の両方が求められます。
光の反射や屈折では、鏡や水などを使った実験を行い、光の進み方にルールがあることを学びます。
音では、振動と音の高さや大きさの関係を調べます。
これらの実験は興味深いものですが、実験結果を数式やグラフで表すときに、抽象的な思考が必要になります。
発達障害のある中学生の中には、実験は好きだけれど計算は苦手、または理論は理解できるけれど実験の手順を覚えるのが難しいという人もいます。
自分の得意・不得意を知って、それぞれに合った学習方法を見つけることが大切です。
学習のコツ
- 実験は手順を写真や図で記録しておく
- 実験結果と理論を結びつけるために、具体例を多く見る
- 計算が苦手な場合は、公式の意味から理解する
- 実験が苦手な場合は、動画や図を活用して理解を深める
社会 ― 世界地理や歴史の基礎を整理して覚える
中学1年生の社会では、世界地理や古代から中世にかけての歴史を学ぶ時期にあたります。
地理では世界各地の気候や文化、歴史では古代文明から飛鳥・奈良時代までの流れを学びます。
地理では、地図を読む力と地名や国名などの暗記が必要です。
また、気候と農業、宗教と文化など、複数の要素を関連づけて理解することが求められます。
歴史では、時代の順序と各時代の特徴を整理して覚える必要があります。
発達障害のある中学生にとって、大量の暗記事項を整理することは大きな負担になることがあります。
しかし、地図や図表、年表などの視覚的な教材を上手に活用することで、記憶に残りやすくすることができます。
学習のコツ
- 地図帳を積極的に活用し、位置関係を視覚的に覚える
- 歴史は年表を作って、時代の流れを整理する
- 地名や人名は、語呂合わせや関連付けで覚える
- 興味のある地域や時代から学習を始める
中学2年生・2学期の学習ポイント

数学 ― 一次関数と図形の証明が学年の山場
中学2年生の2学期には、多くの学校で一次関数や図形の証明の単元が学習されることが一般的です。
これらは中学数学の中でも特に重要で難易度の高い単元です。
一次関数では、グラフと式を相互に変換する力が必要です。
「y=ax+b」の形で表される式から、傾きや切片を読み取り、それをグラフに表すことができなければなりません。
また、実際の問題では、文章から関数の関係を見つけ出すことも求められます。
図形の証明では、論理的な思考力が重要になります。
与えられた条件から、段階的に結論を導き出す過程を、決められたルールに従って記述する必要があります。
この作業は、発達障害のある中学生にとって特に困難を感じやすい分野の一つです。
学習のコツ
- 一次関数は、身近な例(時間と距離、時間と料金など)から理解を始める
- グラフは実際に方眼紙に描いて、視覚的に理解する
- 証明は、模範解答の流れを何度も読んで、論理の組み立て方を覚える
- 証明の書き方のパターンを整理し、段階的に覚える
英語 ― 不定詞や比較など抽象的な文法を整理する
中学2年生の英語では、学年で学ぶ代表的な内容として不定詞や比較、接続詞などの文法事項が扱われます。
これらはより抽象的で複雑なルールを含んでおり、1年生の頃よりも高い理解力が求められます。
不定詞(to+動詞の原形)は、「〜すること」「〜するために」「〜するべき」など、文脈によって意味が変わります。
一つの形に複数の意味があることが、発達障害のある中学生には混乱の原因になることがあります。
比較では、「than」を使った文や「the most」を使った最上級など、文の構造が複雑になります。
また、不規則な変化をする形容詞(good-better-best など)も覚える必要があります。
学習のコツ
- 不定詞は、それぞれの用法を例文とセットで覚える
- 比較は、実際に人や物を比べる場面を想像しながら練習する
- 新しい文法は、既に知っている文法と区別して整理する
- 間違いやすいポイントは、ノートにまとめて何度も見返す
理科 ― 化学変化や電流など、理解と暗記のバランスが必要
中学2年生の2学期には、多くの学校で化学変化や電流の単元が学習されます。
これらの分野では、実験で観察する現象と、それを説明する理論の両方を理解する必要があります。
化学変化では、物質が別の物質に変わる過程を化学式で表します。
実験では色や匂いの変化を観察しますが、それを原子や分子のレベルで説明するためには、抽象的な思考が必要です。
電流の単元では、電気回路の仕組みを理解し、電流や電圧の関係を数式で表現します。
目に見えない電気の流れを、図や式を使って理解することは、視覚的な支援を必要とする中学生にとって特に重要です。
学習のコツ
- 化学式は、実験の様子と一緒に覚える
- 化学変化の前後で何が変わって何が変わらないかを整理する
- 電流は、水の流れにたとえて理解する
- 回路図は実際に描いて、電気の流れを確認する
社会 ― 中世から近世へ、流れを意識して覚える
中学2年生の社会では、学年で学ぶ代表的な内容として日本の中世から近世にかけての歴史が扱われることが多くあります。
鎌倉時代から江戸時代にかけて、政治制度や社会の仕組みが大きく変化していく過程を学びます。
この時期の歴史は、武士の台頭、鎌倉幕府の成立、戦国時代、江戸幕府の成立など、重要な出来事が連続して起こります。
単純に年号と出来事を暗記するだけでなく、なぜその変化が起こったのか、その結果何が変わったのかを理解することが求められます。
発達障害のある中学生にとって、因果関係を理解することや、複数の出来事を時系列で整理することは困難な作業かもしれません。
しかし、視覚的な年表や関係図を活用することで、理解を深めることができます。
学習のコツ
- 年表を作って、時代の流れを視覚的に整理する
- 重要人物と主な出来事を関連付けて覚える
- 時代背景を現代と比較して理解する
- 地図を使って、政治の中心地の変化を確認する
中学3年生・2学期の学習ポイント

数学 ― 相似・三平方の定理・二次関数で受験基礎を固める
中学3年生の2学期は、多くの学校で相似、三平方の定理、二次関数などの単元が学習される傾向があります。
これらは高校入試でも頻出の重要分野で、確実に理解しておく必要があります。
相似では、図形の形は同じだが大きさが違う図形の性質を学びます。
相似比を使って長さや面積を求める計算は、比例の考え方がしっかり身についていないと理解が困難です。
三平方の定理は、直角三角形の辺の長さの関係を表す重要な定理です。
公式自体はシンプルですが、実際の問題では図形の中から直角三角形を見つけ出し、どの辺が斜辺かを判断する必要があります。
二次関数では、放物線のグラフを扱います。
一次関数と違って曲線になるため、グラフの形や性質を理解するのに時間がかかることがあります。
学習のコツ
- 相似は、実際に図形を拡大・縮小して比を確認する
- 三平方の定理は、直角三角形を見つける練習を重点的に行う
- 関数は、表、式、グラフの関係を同時に確認する
- 受験問題では複数の単元が組み合わされるので、基礎を確実にする
英語 ― 長文読解に必要な文法と語彙を強化する
中学3年生の英語では、学年で学ぶ代表的な内容として関係代名詞や受動態などの高度な文法事項が扱われます。
また、高校入試に向けて長文読解の力も必要になります。
関係代名詞は、一つの文の中に複数の情報を含める技法です。
「who」「which」「that」などを使って、文を複雑にしながらも正確に表現する方法を学びます。
この概念は日本語の感覚とは大きく異なるため、理解に時間がかかることがあります。
長文読解では、知らない単語があっても文脈から意味を推測したり、段落ごとの要点を整理したりする力が必要です。
発達障害のある中学生の中には、一つの単語がわからないと全体の理解が止まってしまう人もいるので、読み方のコツを身につけることが重要です。
学習のコツ
- 関係代名詞は、短い文から長い文への変換練習を行う
- 長文は、段落ごとに要点をメモしながら読む
- 知らない単語は飛ばして、全体の流れを把握することを優先する
- 音読をして、英語のリズムに慣れる
語彙力向上のポイント
- 単語帳だけでなく、文章の中で単語を覚える
- 品詞(名詞、動詞、形容詞など)を意識して覚える
- 同じ語根をもつ単語をまとめて覚える
理科 ― イオンや天体など入試頻出分野に集中する
中学3年生の理科では、学年で学ぶ代表的な内容としてイオンや遺伝、天体などの単元が扱われます。
これらはいずれも高校入試で出題頻度が高く、確実に理解しておきたい分野です。
イオンでは、原子が電子を失ったり得たりすることで電気を帯びた粒子になる現象を学びます。
目に見えない原子レベルの話なので、図やモデルを使った視覚的な理解が重要です。
天体では、地球の運動、月の満ち欠け、季節の変化などを学びます。これらの現象は日常的に観察できるものですが、その仕組みを科学的に説明するためには、三次元的な思考が必要です。
学習のコツ
- イオンは、原子の構造図を描いて理解する
- 化学反応式は、実験の様子と関連付けて覚える
- 天体は、模型や図を使って立体的に理解する
- 遺伝は、家族の特徴を例にして身近に感じる
社会 ― 近代史や現代社会を整理して受験に備える
中学3年生の社会では、多くの学校で明治維新から現代にかけての近代史と、現代社会の仕組みが学習される傾向にあります。
これらの内容は高校入試でも重要な分野です。
近代史では、短期間に多くの変化が起こります。
明治維新、大正デモクラシー、戦争、戦後復興など、複雑な出来事が連続して起こるため、時代の流れを整理することが重要です。
現代社会では、政治の仕組み、経済の基本、国際関係など、現在の日本や世界を理解するための知識を学びます。
これらは抽象的な概念が多く、日常生活との関連を見つけながら学習することが大切です。
学習のコツ
- 近代史は、原因と結果を意識して年表を作る
- 現代社会は、ニュースや身の回りの出来事と関連付ける
- 政治や経済の仕組みは、図やフローチャートで整理する
- 入試問題を意識して、記述問題の練習も行う
1学期の学びを取りこぼさない復習法

苦手を「小さく区切って」復習する
2学期が始まる前に、1学期の学習内容で理解が不十分な部分を復習しておくことが大切です。
しかし、苦手な内容をまとめて復習しようとすると、量が多すぎて途中で諦めてしまうことがあります。
発達障害のある中学生にとって、大きな課題を一度に処理することは特に困難です。
そこで、苦手な内容を「小さく区切って」復習することをお勧めします。
例えば、数学の文字式が苦手な場合、「同類項をまとめる」「分配法則を使う」「代入計算をする」といったように、技能を細かく分けて、一つずつ確実にできるようになってから次に進みます。
効果的な区切り方
- 教科書の小見出しや例題を一つの単位とする
- 一回の復習時間は15〜30分程度に設定する
- できるようになった部分は、日付を記録して達成感を得る
- 苦手な理由を具体的に考える(計算ミスが多い、文章の意味がわからない、など)
テストやプリントを使って「できる・できない」を整理
1学期に受けたテストや提出したプリントは、自分の理解度を客観的に知るための貴重な資料です。
これらを活用して、「できる・できない」を整理することで、効率的な復習計画を立てることができます。
テストの結果を見る時は、単に点数だけでなく、どの問題でどんな間違いをしたかを詳しく分析します。
計算ミスなのか、考え方自体が間違っていたのか、時間が足りなかったのかによって、対策方法が変わってきます。
発達障害のある中学生の中には、自分の間違いのパターンに気づきにくい人もいます。
しかし、間違いを分類して整理することで、自分の弱点が見えてきて、具体的な対策を立てることができます。
整理の仕方
- 間違いを「計算ミス」「考え方の間違い」「未学習」に分類する
- 正解した問題も「確実にできる」「たまたまできた」に分ける
- できない問題は、どこでつまずいているかを具体的に書く
- 復習の優先順位をつける(基礎的な内容から順番に)
得意教科は自信につなげ、苦手教科は基礎を押さえる
復習をする時は、すべての教科を同じように扱う必要はありません。
得意教科と苦手教科では、異なるアプローチを取ることが効果的です。
得意教科では、自分の理解をさらに深めたり、応用問題に取り組んだりすることで、自信を築くことができます。
この自信は、苦手教科に取り組む時の心の支えにもなります。
一方、苦手教科では、応用問題に手を出すよりも、基礎的な内容を確実にできるようにすることを優先します。
基礎ができていない状態で難しい問題に取り組んでも、理解が深まらず、かえって自信を失う原因になることがあります。
教科別の取り組み方
- 得意教科:応用問題や発展的な内容にも取り組み、さらなる理解を深める
- 普通の教科:基本問題を確実にできるようにして、標準的な応用問題まで取り組む
- 苦手教科:教科書の基本事項と基本問題に集中し、確実に理解する
2学期を無理なく過ごす学習リズム

宿題や提出物を忘れにくくする工夫
2学期は宿題の量が増え、提出物の種類も多くなります。発達障害のある中学生の中には、宿題があることを忘れてしまったり、提出日を間違えたりすることがよくあります。
宿題や提出物を忘れないためには、視覚的にわかりやすい記録方法を使うことが効果的です。
手帳やカレンダーに書き込むだけでなく、色分けしたり、シールを貼ったりして、目につきやすくする工夫をします。
また、宿題を始める時間やタイミングを決めておくことも大切です。「夕食後すぐ」「お風呂に入る前」など、日常の行動と結びつけることで、習慣化しやすくなります。
具体的な工夫例
- 宿題は科目ごとに色分けしてカレンダーに記入する
- 提出日の前日にも確認のマークをつける
- 宿題をする場所と時間を決めて、毎日同じパターンにする
- 宿題が終わったら、チェックマークやシールで達成感を得る
デジタルツールの活用
- スマートフォンのアラーム機能を使って、宿題開始時間を知らせる
- カレンダーアプリで提出日を管理する
- 写真で宿題の内容を記録する
行事とテストの両立のポイント
2学期は文化祭や体育祭などの大きな行事があり、これらの準備と通常の授業、そしてテスト勉強を同時に進めなければなりません。
すべてを完璧にこなそうとすると、どれも中途半端になってしまうことがあります。
発達障害のある中学生にとって、複数のことを同時に管理することは特に困難です。
そこで、行事、授業、テスト勉強の優先順位を明確にし、時期に応じて集中する内容を変えることが重要です。
行事の直前期間は行事に集中し、行事が終わったらすぐにテスト勉強に切り替えるといったメリハリのある取り組み方が効果的です。
時期別の重点ポイント
学校によって行事の準備期間は異なりますが、時期に応じて学習の優先順位を変えると効果的です。
- 行事1ヶ月前:通常の授業と宿題を優先し、行事の準備は最低限にとどめる
- 行事2週間前:行事の準備に重点を置き、授業内容は基本事項の確認程度にする
- 行事直前:行事に集中し、勉強は軽い復習程度にとどめる
- 行事直後:疲れを考慮して軽めの学習から再開し、徐々にペースを戻す
ストレス管理のコツ
- 完璧を求めすぎず、「今できることを精一杯やる」という気持ちを持つ
- 疲れた時は無理をせず、十分な睡眠と休息を取る
- 友達や先生に相談して、一人で抱え込まないようにする
授業内容をその日のうちに整理する習慣
2学期の授業内容は1学期より難しく、一度聞いただけでは理解できないことが増えてきます。
そのため、授業で学んだことをその日のうちに整理し、理解を深めることが重要です。
発達障害のある中学生の中には、授業中にノートを取ることが苦手な人や、先生の説明を聞きながら同時に書くことができない人もいます。
そうした場合は、授業中は聞くことに集中し、授業後にノートを整理したり、友達のノートを参考にしたりする方法もあります。
授業内容の整理は、長時間かける必要はありません。
10〜15分程度で、「今日何を学んだか」「わからなかった点は何か」「明日質問したいことは何か」を確認するだけでも大きな効果があります。
効果的な整理方法
- 授業で扱った内容を3つのポイントにまとめる
- わからなかった部分は赤ペンでマークし、次の日に質問する
- 新しく覚えた用語や公式は、別のノートにまとめる
- 教科書の該当ページを確認し、授業で習わなかった部分もざっと読む
ノート整理のコツ
- 色ペンは3色以内に限定し、使い分けのルールを決める
- 図や表は大きめに描き、文字は丁寧に書く
- 授業中に書けなかった部分は、空白にしておいて後で埋める
- 大切な部分は囲んだり、矢印を使ったりして目立たせる
まとめ
2学期は中学校生活の中でも特に重要で、同時に困難な時期でもあります。
学習内容が急に難しくなり、行事やテストが重なることで、多くの中学生が戸惑いを感じる時期です。
発達障害のある中学生にとっては、これらの変化に適応することがさらに大きな負担となることがあります。
しかし、2学期の特徴を理解し、自分なりの学習方法や生活リズムを見つけることができれば、この時期を乗り切ることは十分可能です。
最も大切なことは、「見通し」を持つことです。
これから何が起こるか、いつまでに何をすべきかを早めに把握し、自分のペースで準備を進めていくことで、不安を軽減し、自信を持って取り組むことができます。
学習面では、各学年の重点単元を理解し、自分の特性に合った方法で取り組むことが重要です。
得意な分野では自信を深め、苦手な分野では基礎を確実に身につけることを心がけましょう。
完璧を求めすぎず、「今できることを精一杯やる」という気持ちで、一歩ずつ前進していくことが大切です。
また、困った時には遠慮なく周囲の人に相談し、一人で抱え込まないようにすることも忘れてはいけません。
2学期は確かに困難な時期ですが、同時に大きく成長できる時期でもあります。
この記事で紹介した方法を参考にしながら、自分に合った学習スタイルを見つけ、充実した2学期を過ごしてくださいね。
きっと、この経験が今後の学習や生活の大きな力となるはずです。
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発達障害・グレーゾーンのお子様の特性を理解しながら、スモールステップで自信をつけるオンライン家庭教師のソウガク。
お子様一人ひとりに合わせた学習・サポートプログラムをご用意しています。
ソウガクでは、発達障害に関する専門機関が授業をサポートし、適正な授業運営と教材の提案提供を行い、究極の個別対応を実施しています。