中学数学が難しい?小学算数からのギャップを克服する勉強法ガイド

中学数学が難しい?小学算数からのギャップを克服する勉強法ガイド
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小学生のときは算数がそれほど苦手ではなかったのに、中学校に入って数学の成績が思うように伸びず、悩んでいる中学生は少なくありません。

新しい教科書に出てくる「一次関数」や「連立方程式」、図形の証明問題など、これまでの算数とはまったく違う内容に戸惑い、「なぜこんなに難しいのだろう?」と感じてしまうのも無理はありません。

「計算自体はできるけれど、問題の意味がわからない」
「先生の説明を聞いていると理解できた気になるけれど、自分で解くと手が止まってしまう」
「友達は簡単そうに解いているのに、どうして自分だけできないんだろう」

こんな風に悩んでいる中学生も多いのではないでしょうか。
中学校の数学は、小学校の算数とは違い、問題を解くために「考え方」や「解き方」を理解し、それを応用する力が求められます。
特に、一次関数や連立方程式、複雑な図形問題は、文字や記号を使った表現が増えるため、初めて触れる中学生にとっては、まるで新しい言語を学ぶような感覚かもしれません。

このような状況で、つい「自分には数学の才能がないんだ」と思ってしまうかもしれません。
しかし、実は中学数学が難しいと感じるのは、珍しいことではありません。
多くの中学生が、小学校と中学校の学び方のギャップに戸惑い、苦手意識を持ち始めます。
でも、このギャップを埋める方法はしっかりとあるため、安心して取り組んでいきましょう。

この記事では、小学校の算数と中学校の数学の違いをわかりやすく解説し、なぜ数学が難しく感じるのか、その原因を掘り下げていきます。
そして、数学の苦手意識を克服し、得意科目に変えるための勉強法やアプローチを具体的に紹介していきます。

中学数学の壁を乗り越えるための第一歩は、問題に向き合う前に「何が違うのか」を知ることです。
この記事を読み終えるころには、今の悩みが少しでも軽くなり、前向きに取り組むヒントが見つかるはずです。
一緒にそのヒントを探していきましょう!

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小学校の算数と中学校の数学の違いとは?

小学校の算数と中学校の数学の違いとは?

中学校の数学に入ると、多くの生徒が「算数と全然違う」と感じます。
小学校の算数で培った基礎が活かされる一方で、学びのスタイルや求められる力が大きく変わるため、ギャップを感じやすいのが特徴です。

ここでは、小学校の算数と中学校の数学の違いを3つの観点から詳しく解説します。

算数は「計算と基本概念」中心、数学は「論理的思考」重視

小学校の算数では、四則演算や分数、割合といった日常生活に直結する計算スキルや基礎概念を習得します。
たとえば、「〇個のリンゴを分けたら1人当たり何個になるか」といった具体的なイメージがつきやすい問題が中心です。

一方、中学校の数学では、「どうしてそうなるのか」を論理的に説明する力が求められます。
たとえば、一次関数では「xとyの関係を式で表す」ことが重要であり、計算の正確さだけでなく、その背後にある理屈を理解する必要があります。
また、証明問題では「筋道を立てて説明する力」が問われ、算数とは異なる思考力が必要になります。

図形や関数など、より抽象的な内容が増える理由

小学校では、図形問題は「面積」や「周りの長さ」といった具体的な数値を求めるものが多いですが、中学校になると「角度の関係」や「合同・相似」といった抽象的な概念が登場します。
これにより、「形を見て計算する」だけでは解けない問題が増えるのです。

また、関数では、「ある変数が他の変数にどのように影響を与えるか」を理解する必要があります。
たとえば、一次関数は「xが増えるとyがどう変化するか」を式やグラフで示すため、小学校の「比例」とは異なる抽象的な考え方が必要です。
このような抽象度の高い内容が増える理由は、高校やその先の学問で必要となる思考力を養うためです。

教科書や授業の進め方が変わる!中学ならではの特徴

小学校の算数では、一つの単元をじっくり時間をかけて学習します。
問題の難易度も徐々に上がるため、生徒は安心して段階的に理解を深めることができます。しかし、中学校の数学では、教科書の内容が進むスピードが早く、1つの単元に割ける時間が限られるため、「分からないまま次に進む」ケースが増えることがあります。

さらに、問題の形式も変化します。小学校では具体的な数や物を使った問題が多いのに対し、中学校では記号や文字を使った抽象的な問題が中心になります。
この変化に対応するには、新しい考え方を早い段階で習得する必要があります。

これらの違いを理解することで、なぜ中学生が数学を難しいと感じるのか、その理由を知る手がかりになります。

この先の内容では、こうしたギャップをどのように克服していくかを具体的にご紹介します。

中学校の数学を難しいと感じる理由とは?

中学校の数学を難しいと感じる理由とは?

中学校で数学が難しいと感じる理由はさまざまですが、多くの場合、内容の抽象化や新しい概念への対応が原因となっています。
特に、一次関数や連立方程式、図形問題の応用、そして基礎力の不足が影響を与えることが多くなりがちです。

ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。

一次関数や連立方程式の導入でつまずくポイント

一次関数や連立方程式は、中学校数学の大きなハードルの一つです。
これらの単元は、文字を使った計算や、変数同士の関係を理解する必要があり、算数にはなかった新しい考え方が求められます。

たとえば、一次関数では「y = ax + b」という式を使ってグラフを描きますが、数値の変化がどのように表現されているかを理解するのは簡単ではありません。
また、連立方程式では2つの式を同時に解くため、これまで学んだ計算方法を組み合わせる応用力が求められます。

これらの単元でつまずく主な理由は、文字や記号を扱うことへの慣れが不足していること、そして複数のステップを必要とする問題解決に対する経験不足です。

図形問題の応用力が求められる場面とは?

中学校の図形問題では、小学校で習った面積や角度の基本計算だけでなく、「条件をもとに論理的に考える力」が求められます。
たとえば、三角形の合同や相似、円周角の定理など、証明問題が増えることで単なる計算では解けない問題が多くなります。

さらに、応用問題では図形を立体的にイメージしたり、条件を整理して筋道を立てて解く力が必要です。
このような問題は、初めて取り組む生徒にとっては負担が大きく、「どこから手をつければよいのかわからない」と感じやすくなります。

図形問題で苦手意識を持つ生徒が多いのは、目に見える数値や形だけでなく、抽象的な理論やルールを使いこなすことが求められるからです。

苦手意識が生まれる原因は基礎力の不安定さ

中学校の数学を難しいと感じるもう一つの大きな理由は、小学校で学んだ基礎力の不安定さです。
四則演算や分数、割合などの基本的な計算が曖昧だと、中学校で扱う応用問題に対応できなくなります。

たとえば、一次関数の計算では「分数の扱い」や「正負の数の計算」が頻繁に登場しますが、これらが苦手だと問題全体が解けなくなります。
また、連立方程式では方程式を整理する力が必要ですが、計算ミスや理解不足が重なると解き進めることが難しくなります。

基礎力が不安定だと「自分には数学が向いていない」という思い込みにつながり、苦手意識がさらに強まる悪循環に陥ることがあります。

中学校の数学を難しいと感じるのは、特別なことではありません。
それぞれのつまずきポイントを把握し、適切な対策を取ることで、苦手意識を克服することが可能です。

次は、こうした課題を乗り越えるための具体的な勉強法をご紹介します。

中学数学のギャップを克服するための勉強法

中学数学のギャップを克服するための勉強法

中学校の数学で感じる「難しさ」は、適切な学習法を取り入れることで克服することが可能です。

ここでは、小学校の基礎の見直しから、中学特有の単元への取り組み方まで、具体例を交えて効果的な勉強法をご紹介します。

小学校の基礎を復習して自信を取り戻そう

中学校の数学を学ぶうえで、小学校の基礎が不安定だとつまずきやすくなります。
特に重要なのは、以下のポイントです:

  • 四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
  • 分数と小数の変換
  • 割合や比の理解

たとえば、連立方程式では「分数を含む計算」が頻繁に出てきますが、小数や分数の扱いが曖昧だと正確に解けません。

例:

1/2x + 1/3y =5

このような式を見たときに計算に戸惑わないよう、まずは「分母をそろえる方法」や「約分」の基本を復習しましょう。

また、割合の理解も重要です。
一次関数の問題で「速度や時間の関係」を問われるとき、小学校の「速さ=距離÷時間」の基本式が活かされます。

<勉強法>

  • 計算ドリルで基礎を反復練習する
  • 分数や小数の問題を「具体的な場面」に置き換えて考える(例:ケーキを切り分ける問題や買い物の割引計算など)

図形や関数の苦手克服には、問題を分解して考える力を

中学校の数学では、図形や関数の問題が複雑になるため、一度に全体を理解しようとすると混乱します。
こうした問題は「小さなステップ」に分解して取り組むのが効果的です。

<図形の例>

問題:
「△ABCと△DEFが相似であることを証明しなさい」

証明問題では、まず「相似の条件」を思い出すことが重要です。
たとえば、「2つの角がそれぞれ等しい」ことを示せば相似を証明できます。
この場合、具体的に「角Aと角Dが等しい理由」を説明する小ステップを積み重ねることで解決できます。

<関数の例>

問題:
「y = 2x + 3 のグラフがx軸と交わる点の座標を求めなさい」

この場合、まず「x軸上ではy = 0になる」ことを確認し、次に方程式 0=2x+3 を解きます。
このように「グラフの性質」と「計算の流れ」を分けて考えると取り組みやすくなります。

<勉強法>

  • 図形問題では「条件をチェックリスト化」して整理する
  • 関数問題では「式」「グラフ」「数値」の関係をそれぞれ確認する練習をする

連立方程式も怖くない!ステップごとの学び方

連立方程式は一見難しそうですが、基本的な手順を覚えればスムーズに解けるようになります。
以下にステップを具体的に示します。

<問題の例>

2x+3y=12

x−y=1

  1. どちらかの変数を消去する方法を選ぶ

    まず、2つの式を比較し、「x」または「y」を消す方法を決めます。
    たとえば、2番目の式を変形して「x = y + 1」とします。
  2. 代入して1つの式にする

    「x = y + 1」を1番目の式に代入すると:

    2(y+1)+3y=12

    これで1つの方程式に変形できます。
  3. 計算を進めて解を求める

    2y+2+3y=12
    5y+2=12
    5y=10

    方程式を解いて「y = 2」を得たら、元の式に戻して「x = 3」を求めます。
  4. 答えを確認する

    両方の式に代入して正しいことを確認します。

<勉強法>

  • まずは簡単な連立方程式から練習を始める
  • 消去法や代入法のどちらを選ぶか、状況に応じた判断力を養う

中学数学のギャップは一歩ずつ克服できます。
重要なのは、焦らず基礎を固めながら、具体的なステップを踏んで問題に取り組むことです。

次は、これらの勉強法を活用して数学を得意科目に変えるための具体的なコツを紹介します。

数学を得意科目に変えるために意識すべきポイント

数学を得意科目に変えるために意識すべきポイント

数学を得意科目にするためには、単に問題を解くだけではなく、学習の中で自信をつけ、興味を持つことが重要です。

ここでは、達成感を増やす方法や苦手克服のための具体的なステップ、さらに楽しみながら学ぶ工夫をご紹介します。

「解けた!」の達成感を増やす学習習慣

数学を好きになる第一歩は、「解けた!」という達成感を増やすことです。
達成感はモチベーションを高め、自信をつける原動力になります。

〇具体的な方法

  1. 目標を小さく設定する:
    たとえば、「今日の目標は3問解く」など、簡単に達成できる目標を設定しましょう。問題を解くたびに成功体験が積み重なります。
  2. 問題を段階的に難しくする:
    簡単な問題から始めて、徐々に難易度を上げることで、自然にレベルアップできます。例として、一次関数の問題では、最初は「y = 2x」のような基本形から、後に「y = 3x + 2」のような複雑な式に挑戦します。
  3. 成果を見える化する:
    解けた問題数を記録したり、チェックリストに「○」をつけることで、自分の成長を視覚的に実感できます。

苦手な単元を見極めて重点的に克服する方法

苦手な単元を克服するためには、まず「何が苦手なのか」を明確にすることが重要です。

具体的な方法

  1. ミスのパターンを分析する:
    過去のテストや問題集を見返して、どの問題でミスが多いのかを確認します。
    たとえば、図形問題で角度の計算ミスが多い場合、基本定理(平行線と角度の関係など)を復習する必要があります。
  2. 重点的に取り組む単元を決める:
    苦手単元に絞って集中する時間を設けましょう。
    1回の学習で「この単元を理解する」という明確な目標を持つことで、効率的に克服できます。
  3. わからないところを早めに解決する:
    苦手な単元は、早めに解決することが大切です。
    先生や塾の講師に質問したり、動画解説を活用することで効率よく理解を深められます。

問題を楽しむ工夫で数学への興味を引き出そう

数学を得意にするためには、「面白い!」と思える瞬間を増やすことが効果的です。
楽しみながら学ぶことで、自然と学習意欲が高まります。

実生活と結びつけながら、こんなふうに数学で学んだ内容を応用してみましょう。

< 例 1 >

〇買い物での一次関数の応用

「100円ショップでペンを買うと、1本100円で、最初に袋代10円がかかります。ペンの本数と合計金額の関係を式で表してみましょう」

<考え方>

ペンの価格:1本100円
初期費用:袋代10円

ペンの本数を x、合計金額を y とすると、関係式は次のように表されます:

y=100x+10

この式では、初期費用(袋代)が含まれており、ペンの本数が増えるにつれて合計金額がどのように変化するかを示しています。

グラフにすると、初期費用が視覚的に明確になります。
縦軸(y 軸)を合計金額、横軸(x 軸)をペンの本数とすると、y軸の初期費用が10のところから始まる直線が描かれ、直線の傾きが100であることが分かります。

例えば、ペンを3本買う場合、x=3を代入すると:

y=100×3+10=310円

このように、一次関数を日常生活に応用することで、数学の実用性を実感できます。

< 例 2 >

〇料理の分量調整での比例関係 

「レシピでは4人分の材料が記載されているけれど、今日は6人分作りたい。このとき、各材料を何倍にすればよいか計算してみよう」

<考え方>

元のレシピは4人分、新しい人数は6人分です。材料の必要量は人数に比例するため、比例関係を次のように設定します。

y=6/4x=1.5x

ここで、xは元の材料の量、yは新しい分量です。

例えば、小麦粉200gを使う場合、新しい量は次のように計算します:

y=1.5×200=300 g

同じ方法を使えば、他の材料も簡単に計算できます。

このように、比例式を使うことで簡単に材料を調整でき、数学の実用性を感じることができます。

< 例 3 >

〇確率の応用

「トランプ52枚の中からカードを1枚引き、さらにもう1枚引く場合、最初のカードがスペードだったとき、次のカードがハートである確率を計算しましょう。」

<考え方>

まず、前提条件を整理します:

  • トランプの総枚数は52枚
  • 各スート(スペード、ハート、ダイヤ、クラブ)は13枚ずつ
  1. 最初のカードがスペードである確率:
    スペードの枚数は13枚なので:P(スペード)=13/52​=¼
  2. 次のカードがハートである確率:
    最初のカードを引いた後の残りの枚数は51枚です。
    ハートの枚数は13枚なので:P(ハート)=13/51
  3. 両方の事象が起こる確率:
    2つの事象が連続して起こる確率は、独立した確率の積で求めます:

P(スペードとハート)=1/4×13/51=13/204

これにより、最初のカードがスペードで、次のカードがハートである確率は13/204となります。

確率の考え方は、日常生活のさまざまな場面で役立つ応用問題として使うことができます。

まとめ

数学を難しいと感じるのは特別なことではなく、誰にでも起こりうる自然な壁です。
その壁に直面している中学生にとって、重要なのは「できない自分」を否定するのではなく、「できるようになるために何をすればいいか」に目を向けることです。
数学はコツをつかめば、誰でも自信を持って取り組める教科です。

まずは、小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
一つの問題が解けたときの達成感や、苦手だった単元を克服した瞬間の喜びは、数学へのポジティブな気持ちを育みます。
その過程で大切なのは、「少しずつでいい」という心構えです。
焦らず、着実に取り組むことで、いつの間にか「難しい」と思っていた問題も解けるようになります。
中学校で身につけた基礎力は、高校で数学を学ぶ際の橋渡しとしても大切な土台となります。

数学を得意科目に変えることは、成績の向上だけでなく、「物事に向き合う力」や「論理的に考える力」を育む大切な一歩でもあります。
困難に直面しても諦めず、前向きに挑戦する姿勢を身につければ、数学だけでなく他のどんな課題にも立ち向かえる自信が生まれるはずです。
この記事をきっかけに、数学に対して少しでも前向きな気持ちを持ち、成長への第一歩を踏み出せることを願っています。

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